こんにちは、中華飯です。
今回は、前回からの続きで 「幸せになる勇気 」の書評です。
いよいよ幸せになるための核心の「愛」の部分に入っていきます。
「愛」になぜ勇気が必要なのか?
一般的な認識と違うアドラーの考え方を学んでいきましょう!
競争原理から協力原理へ
競争と協力
競争というのは縦の関係、協力は横の関係です。
競争では上下関係が生まれるため、教育ではうまくいきません。
協力関係になることが大切で、そういった意味でアドラーは競争を生む「賞罰」を否定しています。
では、教育者は生徒に対してどのように向き合えば良いのか?
アドラーの答えは、生徒を「ひとりの友人」として向き合うべきだと言います。
共同体感覚
全ての人には「共同体感覚」が内在しています。
共同体感覚とは、簡単に言うと「みんなとつながっている感じ」です。
これは人間が一人では生きていけないことに起因していて、孤独を避けるためだと言われています。
そしてこの共同体感覚は人間のアイデンティティと深く結びついています。
与えよ、さらば与えられん
信用と信頼
信用とは条件付きで、相手に信頼してもらって自分も信用するということ。
一方で信頼は無条件に相手を信頼することです。
仕事の関係は信用で、交友の関係が信頼です。
分業という画期的な働き方
分業は生存戦略において画期的な発明です。
人間は身体的劣等生をもっているので、一人では生存することができません。
そのために考えられたのが分業です。
この分業ができることが、類まれなる生存戦略として賞賛されています。
社会を形成する人間
ここから人間が社会を形成しなければならない理由が導かれます。
つまり、生存するためには分業が必要で、分業するためには社会が必要なのです。
だから人間には共同体感覚があるのです。
分業の出発点は利己心で、到達点は他社貢献
分業はあくまでも出発点が利己心です。
自分が得をするから分業をするということです。
そしてその利己心を追求した先に、他者貢献があるというふうにアドラーは考えてます。
交友と共同体感覚
交友を通じることで、「他者の目で見る」「他者の耳で聞く」「他者の心を感じる」ことを学ぶことができます。
この他者の目で見て耳で聞いて心で感じること、まさにこれが共同体感覚と呼ばれているものです。
共同体感覚を学ぶことによって 社会を形成するのに有益になっているのです。
愛する人生を選べ
悩みの起源と喜びの起源
アドラーは「全ての悩みは対人関係の悩みである」と言っています。
それと同時に「全ての喜びも対人関係の喜びである」と結論付けています。
そのために「愛」が必要なのです
愛とは何か?
愛というのは1から築き上げるもので、勝手に湧き出てくるものではありません。
愛を一言でいうと「二人で成し遂げる課題」です。
この課題をクリアすることによって、幸福が得られるということです。
このことを理解するには子供の頃からの影響を考えなければいけません。
愛に至る経緯
子供は基本的には愛されるライフスタイルです。
なぜかというと、子供は親がいないと生きられないからです。
生きるためにまず両親から愛される必要があり、必然的に両親から愛される選択をし、どうすれば愛されるかを学んでいきます。
だから必然的に子供は愛されるライフスタイルになっていきます。
愛する勇気
ここで勇気が必要なのです。
「愛する勇気」というのは「誰かを愛する」という、決意であり決断であり約束です。
つまり「愛されるライフスタイル」から「愛すライフスタイル」への変革なのです。
愛することには勇気が必要ではあるものの、愛することによって2人で成し遂げる課題が達成でき、その結果幸せになるということです。