【書評】自分とか、ないから 著者:しんめいP

◆書評◆
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こんにちは、中華飯です。

今回紹介する本は「自分とか、ないから」という本です。

東洋哲学の入門書として、非常に読みやすく面白い一冊となっています。

本書では、6つの東洋哲学が紹介されています。

それぞれの哲学について、わかりやすく解説されていますので、順番に見ていきましょう。

1. 無我

一つ目が「無我」です。

「自分という”我”が”無”い」と書いて無我と読みます。

これはブッダが提唱している考え方で、多くの人が「自分がある」と信じていますが、実はそんなことはなく、自分なんてないというのが無我の教えです。

2. 空

二つ目が「空」です。

「空」と書いて「くう」と読みます。

空とは何かというと、この世は全てフィクションであるという考え方です。

ディズニーランドのようなものだと言われており、この世はフィクションであり、しかもみんなつながっているという話が空の教えです。

ここまでがインドの哲学です。

3. タオ

次に中国の哲学として「タオ」が紹介されています。

「道」と書いてタオと読みます。

タオも空と同じく「この世はフィクションですよ」と言っています。

ただ、タオと空の一番の違いはゴールに違いがあるということです。

空:この世を解脱することがゴール

道:この世を楽しむことがゴール

同じ「この世はフィクション」という前提でも、目指す方向性が異なるというのが興味深い点です。

4. 禅

四つ目は「禅」です。

ここから日本の哲学に入ります。

禅とは何かというと、一言で言えば「言葉を捨てろ」ということです。

みんな言葉に囚われすぎているから、そういう言葉に囚われるのをやめましょう、というのが禅の教えです。

ファミチキの例

本書では、ファミチキの話が具体例として挙げられています。

ファミチキと聞くと、コンビニの鶏肉の美味しいものを思い浮かべるのではないでしょうか。

でも、よく考えたらあれは鳥の死体です。

だから鳥の死体を食べているのだと。

その鳥を食べて、食べたものが自分になっていく。

だから鳥も自分の一部に鳥が入っている。

そうやって考えると、鳥も他の生物を食べているから、結局人間とか言っているけど、みんな地球の一部だよ、というのが禅の考え方です。

5. 他力

五つ目が「他力」です。

他力本願の他力です。

他力というのは、修行しちゃ駄目なのだそうです。

修行を辞めて諦めた時に、「空」という概念が向こうからやってくる。

ただ信じるだけでいいんですよ、というのが他力の教えです。

6. 密教

最後が「密教」です。

六番目の密教は、欲があってもいいという、欲を認める教えです。

無我とか空とかもそうなんですが、宗教には結婚しちゃ駄目みたいなルールがずっとあるんです。

しかし、密教だけは欲があってもいいと認めているのだそうです。

欲を大きくして「大欲」という大きい欲にして、その大欲でみんなを救いましょうというのが密教の教えです。

この本の著者は、非常に面白い経歴を持っています。

32歳で無職、離婚、実家でニート

著者は32歳で無職で離婚し、実家の布団に入ってニートしていたそうです。

しかし、著者は東大卒なんです。

そして、この東大卒で人生のピークがそこだったと言っています。

面接が超絶うまい才能

この著者はすごい才能を持っていて、それは面接が超絶うまいという才能です。

名だたる企業を全てから内定を取って、当時最も勢いのあるIT会社に内定をもらい、そこに就職しました。

入社前にアメリカ出張に行かせてもらって、入社後は社長直下の組織で鞄持ちをするという形で入社しします。

つまり、スーパーエリートだったわけです。

仕事が全然できなかった

しかし、エリートで入社したものの、問題が1つあって、それは仕事が全然できなかったそうです。

理由はチームで仕事するのが苦手だったからです。

その会社をひっそりと辞めて、九州の方の島に行って、そこで地球に優しいことをしようぜと移住したものの、結局チームで仕事ができないからそこでもうまくいきませんでした。

超一流企業でも駄目、田舎でも駄目、という状況でした。

芸人になろうとして離婚

そして次は芸人になろうとして芸人になったそうです。

そしたらR-1で一回戦敗退。

その時応援してくれていた妻が最前列で見てくれていたものの、最初から最後まで口をへの字にして、一言も笑わず、終わった後、「あなたがそんなつまらない人だと思わなかった」と言って離婚したそうです。

哲学に救われた

そんな状態になった時に、自分を助け出してくれるのは哲学なんだと、東洋哲学にはまったんだそうです。

この本は300ページぐらいある、結構分厚い本です。

しかし、一ページ一ページの文字はそんなに書かれておらず、さらさらっと読める本です。

東洋哲学の入門書としては、すごく面白いなというふうに思いました。

著者の経歴も含めて、非常に読みやすく、かつ深い内容が学べる一冊です。

「自分とか、ないから」は、東洋哲学の6つの考え方(無我、空、タオ、禅、他力、密教)をわかりやすく紹介した入門書です。

著者のユニークな経歴と、哲学に救われた体験が織り交ぜられており、哲学書でありながら非常に読みやすい構成になっています。

東洋哲学に興味がある方、入門書を探している方には、ぜひおすすめしたい一冊です。

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