こんにちは、中華飯です。
「言ってはいけない」という本の書評です。
みんな口にしないけど、うすうす気づいていること。
それが事実であることを赤裸々につづった本です。
そしてこの事実が全て「科学的にエビデンスに基づく」ことであると主張しています。
美人とブスでは3,600万円の差がある等、不都合な真実を解き明かしました。
遺伝
遺伝では、体質だけでなく性格や能力も遺伝する
結論からいくと、遺伝によって性格とか能力とか体質とか決まってしまいますよ、っていうのが書かれています。
能力については多分みんな薄々感じていて、推論する能力とか、IQとかはかなりの確率(70%~80%)で遺伝をします。
親が頭よかったらやっぱり子供も頭が良いって言うとこですね。
体質でいくと統合失調症になる確率っていうのも、結局遺伝によって半分以上決まっているそうです。
本人の努力とか環境だけではどうしようもない、という事実です。
犯罪率も遺伝する
犯罪率でいくと遺伝が30%位で、その他環境の因子と合わせて8割位が決まるらしいです。
なので親が犯罪者の子供は犯罪者になりやすいけども、それは遺伝で30%決まってて、
そして親が犯罪者だから、犯罪をしても良い環境っていうのも作られてしまっている。
で、結局子供も犯罪に走る可能性が高いって言う感じです。
犯罪者になりやすい人っていうのが特徴が3つあります。
- 恐怖心がない人
- 共感力のない人
- 刺激への欲求が強すぎる人
この3つが重なると犯罪に走りやすいそうです。
人は見た目で決まり、見た目は遺伝する
人は見た目で決まるって言うところです。
写真を見て性格が判断できるそうで、なんかやっぱり人は見た目ってことですね。
例えば外向性とか自尊心があるかないかとか、親しみやすい人かどうかっていうのは写真である程度判断できるそうです。
見た目で判断できないのもあって、それは誠実さとかおだやかさとかは判断できない。
あと政治的見解も判断できないようです。
だから選挙期間中に候補者のポスターが貼ってあって、「あーこの人良さそう」とか思っても、中身はわからないということですね。
もう一つは美貌格差ですね。
まことしやかに言われている事は「美人の人」と「美人じゃない人」っていうのは、明らかに違ってて。
統計的にはですね、美人の人は大体平均的な人でも8%収入が良くて、美人じゃない人は4%収入が低い。
これを一生涯の年収を例えば3億円にすると、この差の12%っていうのは36,000,000円になるので、「美貌格差は3600万」っていうのが冒頭に紹介した内容です。
幸福になれるかどうかも遺伝する
女性の幸福って仕事で得られるとは限らないと書かれてました。
その原因は、人間の体にあるセロトニンていう物質を運ぶ遺伝子にあります。
セロトニンは「幸福ホルモン」と呼ばれていて、セロトニン濃度が高い程幸福感を感じやすいって話です。
このセロトニンを運んでくれる「セロトニントランスポーター」って言う遺伝子があるんですけど、運ぶ能力が高いものと低いものの2種類あることがわかっています。
運ぶ能力が高いものが「L型」、低いものが「S型」とよばれており、そしてこれが2つのペアになるので、3タイプに分類できます。
つまり「L×L」の組み合わせと、「L×S」、最後が「S×S」です。
「S×S」っていうのは、セロトニンを運ぶ能力が「低い」×「低い」なので幸福は感じにくいタイプで、日本人の7割がこのタイプになります。
仕事と育児
女性の幸福は仕事か?家庭か?
この「S×S」型の人間の中で、男性と女性を比べるとまたやっぱり違いがあるらしくて、女性は男性の半分ぐらいの運ぶ能力なんだそう。
つまり、女性は男性に比べて幸福を感じにくい状態になっているらしいです。
そして、育児中にはオキシトシンが沢山出ます。
オキシトシンも幸福ホルモンなので、育児中は幸福を感じやすいということですね。
なので育児をした方が、女性は幸福を感じやすいって言う状態になってる。
だから、女性が子育てを犠牲にして仕事で成功したからといって、幸せになれるとは限らないっていうのにつながります。
育児が子供に及ぼす影響は少ない
その育児が子供に及ぼす影響っていうのも言及されてます。
結構育児で「がんばって子供を育てよう」って言う親が多いんですが、親が子供に及ぼす影響力は限定的です。
親が子供に影響を及ぼせるのって3つ位しかありません。
- 言語:母国語のこと(第2外国語ではない。)
- アルコール依存
- 喫煙
この3つは大きく、子供の子育てに影響します。
その他はほぼ影響しないって言う結果になっている。
子育てに影響する3つの因子
子供に影響する因子は3つあります。
育児の部分で影響が強いのが、先ほど紹介した「母国語」「アルコール」「喫煙」の3つだけで、後は遺伝か家庭以外が要因です。
遺伝と共有環境の面白い例
面白い例でいくとピアノの話で、両親がピアニストの家庭で、双子が生まれました。
その双子のうち、1人は別の養子に出しました。
もう1人は実の両親が育てました。
両親がピアニストの家庭では、当然のことながら子供にもピアノを習わせようとしました。
養子に出した方の家庭は、両親がピアニストじゃないので、養子の子供は全然ピアノと関係のない生活をしました。
で、成人したときにどちらがピアニストになったかって言うと、養子に出した方がプロのピアニストになっていて、ピアニストの両親に育てられた子は全然ピアノの才能が開花しなかったそうです。
遺伝的には2人ともピアノの才能あるはずでで、家庭の環境で行くと、そのあった方がピアニストになりそうだもんなんですけど、そうじゃない結果もあって。
だから、育児とか家庭でその才能伸ばすっていうのは無理があります。