本のタイトル:マーケット感覚を身につけよう
著者:ちきりん
概要
・今後「マーケット感覚」という能力が必要になってくる
・「マーケット感覚」とは、価値を認識する力
・例えばANAの競合の会社を考えてみる
・ロジックツリーなどで分解すると、下記のようになり
ここから考えられる競合会社は、JALやシンガポール航空、JR、マリオット等。
・しかし、ネット通販や通信サービスなども競合になりうる。
・旅行をやめて美味しい物を取り寄せたり、
海外出張の代わりにZoomやTeams等で会議をすることが考えられるから。
・これらの事業が競合だと気づくに、はロジカルに考えるだけでは難しい
・そこで「マーケット感覚」があれば、こういった事例を思いつくことができる。
マーケット感覚を身につける5つの方法
① プライシング能力を身につける
・「値札」や「相場」で判断してはいけない
・「価値」で判断する
・例えば不動産を買う時に、
「このマンションの部屋は4,000万です。相場より2割安いんです!」
と言われて納得するのは、価値で判断できていない
・マンションを買うことで得られる価値(快適さや見栄)が4,000万の価値があるのか?
人生の時間を割いて働く価値があるのか?
3,000万の部屋との差は何なのか?等を考えること
② インセンティブシステムを理解する
・なぜその行動をするのかを考えて想像することが大事
・自分の欲望に素直になると、何を解決するかが見えてくる
自分は何が不満なのか
⇒自分が求める理想の状態は何か
⇒自分が欲しい物は何か
・規制や罰則で問題を解決しようとしてはいけない
・例えば、社員を早朝出社させたい場合
×ダメな例:朝〇時までに出社しない場合は、給料をマイナスする
〇良い例:早朝出社したら、ランチ代を無料にする
③ 市場に評価される方法を学ぶ
・組織から評価されるのではなく、市場から評価される方法を学ぶ
・ふるさと納税が良い例で、
この制度によって、役所が市場から評価されるようになった。
地元の特産品を、全国の納税者にどうやって選んでもらうか?を考えるようになったため。
④ 失敗と成功の関係を理解する
・物事は、「成功」と「失敗」に2分されるのではない。
・物事は、失敗から学びを得て、成功につなげるため。
・チャレンジして、失敗することが大事。
⑤ 市場性の高い環境に身を置く
・コンビニやスーパーマーケットのバイトは、とても良い環境
・実際お客さんが何にお金を払っているかを学ぶことができるから
・さらに、日本のバイトの接客は世界トップレベル
・一方、銀行は日本ではエリートが就職するところだが、
世界からは日本の銀行はまったく相手にされていない。
・銀行に就職するくらいなら、コンビニのバイトをしていた方が、
グローバルに戦える能力が身につく
その他
◆身につけるスキルの数
・今の世の中では、1つのスキルだけで食べていくのは無理
・5年で一人前になる感覚で、3~4個のスキルを磨いていく必要がある
◆親が子供に伝えた方が良いこと
・「変化は恐れるものではなく、楽しむもの」
・変化を自ら感じ取り、進むべき方向を早くに見極める
「マーケット感覚」を身につけること